あなたはカッター派?それとも、鉛筆削り器派??
こんにちは!今日は、デッサンをする際の鉛筆の削り方について、お話を致したいと思います★
題名に 『デッサン鉛筆の削り方について』 とございましたので、今回はカッターナイフでの削り方の説明だと思われた方がいらっしゃるかもしれません。
それですのに、いきなりの鉛筆削り器がズラリと並でおり、ちょっとご期待を裏切りましたでしょうか‥‥?(^_^;)
今回は、デッサン用の鉛筆は、何故カッターナイフで削るものとされているのか‥‥?、
そして、カッターナイフではなく鉛筆削り器を使用する事についてのお話をさせて頂きたいと思います。
それぞれの特徴と利点を知り、あなたの制作のお役立てて頂けましたら幸いです。
今も昔も変わらない事なのですが、デッサンのお勉強と言うと、普通は必ず、先ずはカッターナイフで鉛筆を削る方法から学習を始めます。
デッサンにご興味が有る方でしたら、一度は技法書などを目にされた事が有るかもしれません。
技法書にも、ほぼ100%と言っても良いくらい、カッターナイフでの鉛筆の削り方から指導が始まっています。
私も鉛筆デッサンと言うものを初めて知った小学生の時、学校でその様に教わりました。
そして、デッサンと言うものはカッターナイフで鉛筆を削るものであり、それが当たり前だとされていましたし、そこに何の疑いの余地も無く、素直にずっとそう信じて実行をしておりました。
それと同時に、私は鉛筆削り器を使用する事に対して、ちょっとした罪悪感を段々抱く様になってしまいました。
まるで、カッターナイフで美しく上手に鉛筆を削れない人は、デッサンをする資格がない様な、デッサンが出来ない人の様な‥‥。
そんな間違った印象を、子供心に持ってしまいました。
そして今、そんな私だったからこそ、皆様に是非ともお伝えを致したいのです‥‥。
『デッサンの鉛筆は、鉛筆削り器で 削りましょう!』 と、声を大にして申し上げます(^_^)
カッターナイフが苦手な方は、無理に使う必要はありません!
デッサンをする鉛筆は、カッターナイフではなく、鉛筆削り器を使用して削っても、ちゃんと立派な仕事が出来ます!!
私が皆様に、この様に鉛筆削り器をお奨めさせて頂きます理由は、これから順にご説明をして参ります。
その前に、先ずはカッターナイフを使用する理由と、その利点を知っておく必要が有りますので、初めにカッターナイフのお話をさせて頂きたいと思います。
そもそも、何故、デッサン用の鉛筆は、カッターナイフで削る作業をするのでしょうか?
以下、カッターナイフの利点を纏めてみました。(^_^)
【カッターナイフを使用する利点(良いところ)】 ① 芯の形を使う本人の好みや用途に応じて、色々な形状に削り出す事が出来る。 (ピンピンに尖らせたり、尖らせずに太く削り出したり等。) ② 鉛筆削り器の場合は芯の長さが一定に仕上がるが、カッターナイフだとそれ以上に長く芯を削り出す事が出来る。 芯を長く削り出す事で、芯が無くなるまでの時間が長くなり、その分、描く作業を連続して続けられる。(制作中の削る回数の軽減。)
こうして改めて書き出してみると、案外簡単な理由からだった事が分りましたね(^_^;)
そして、今回この記事を書くにあたり、カッターナイフの使用が何故、疑いの余地も無いほど絶対的存在になってしまっているのか、
私自身もその理由を改めて考える必要があり、少し調べてみました。
先ずは鉛筆の歴史です。
1560年代のイギリスの鉱山で黒鉛が発見された事に始まります。
その頃はまだ今の様な鉛筆の形は成しておらず、黒鉛を棒状にして板に挟んで使うと言う簡単なものでした。
それから時を経て、1700年代後半に、漸く現在の鉛筆の形状となりました。
次は、鉛筆削り器の登場の歴史を見てみましょう。
鉛筆削り器が日本にお目見えしたのは大まかに見て、今から約50年前。歴史的なスケールで見ると、随分最近の事だと分かり、少し驚いてしまいました‥。
この事実から自ずと分かる事ですが、それまで鉛筆は、ナイフ(小刀)で削っていたのです。
と言う事は、鉛筆は約450年もの間、それ以前の数百年、1000年以上前のアカデミックな伝統を受け継ぎながら、ずっとナイフで削っていた訳です。
なるほど‥‥。これでは、鉛筆削り器は新参者です。肩身の狭い立場だと言う事が、漸く納得出来ました(^_^;)
お話は少しずれてしまいますが、台所道具で、昔はどの家庭でもすり鉢が大活躍していました。
しかし、便利になった現代では、ミキサーやフードプロセッサー、ブレンダーがそれに代わり活躍しています。
何だか、カッターナイフと鉛筆削りの関係って、これに似ている現象なのでは?と感じてしまいました。
便利な物のある時代に生まれた私達は、臨機応変にその恩恵にあずかる事も、制作を楽しむための一つの方法にしても良いのではないでしょうか‥?(^_^)
さぁ、それではー★ ここからは、私が皆様に 鉛筆削り器のご利用をお奨めさせて頂く理由を、ご説明して参りたいと思います!
と言う訳で、先ずは下のお写真を、順にご覧下さいませ(#^.^#)
手前に並んでいる鉛筆は、これらの鉛筆削り器で、それぞれ削ったものになります。
因みに、一番左端の青い鉛筆は、ご参考の為に、私がカッターナイフで削ったものです。所謂、デッサン用とされる形状の一つです。(芯を長く出した削り方をしております。)
さらに、先端の形状を、詳しくご覧頂きますと‥‥
使用する削り器によって、1本1本削り上がりの表情が少しずつ違っておりますね。お分かり頂けますでしょうか?
※先程、『鉛筆削り器で削りましょう!』 と申しましたが、さすがに、右端の2本の削り方は出ている芯の長さが短過ぎるので、デッサンには不向きです(^_^;) 形状の比較の為に添えました。
【鉛筆削り器をお奨めさせて頂きます理由】
♠先ずは単純な事ではありますが。第一の理由は、 『カッターナイフは危ない』 と言うのが、私の一番の大きな理由です。
カッターナイフは直接手に持つ刃物の為、使う人の年齢に関係なく、怪我をする危険性が非常に高いのです。
どんなに器用な人でも、自分は大丈夫と思っていても、誰にでもうっかりが突然起こってしまいます。
もしかすると、自分は大丈夫でも、傍に居る人に怪我をさせてしまう危険性も有ります。
楽しい筈のデッサンのお勉強が、始める前の段階で怪我をしてしまえば、元も子も無くなってしまいますから、これはとても大切な事だと考えております。
♠そして、二番目の大きな理由は、『鉛筆を削るのに使う労力と集中力、怪我をしない為に使う神経、そして削る作業に費やす時間が勿体無い』 と思っており、
その労力や集中力、時間は、絵を描く作業に充てる方が有意義だと考える為です。
‥と申しますか、私自身が根っからの絵を描きたい人間ですので、少しでも多くの時間、絵に集中をしたい!と思い、この様な考えに至りました(^_^;)
それでは、この他の鉛筆削り器をお奨め致します理由も続けて参りますね。
以下、私の個人的主観ですが、鉛筆削り器を使用する上での利点を纏めてみました。
【鉛筆削り器の良いところ】 ① 子供から大人まで簡単に扱え、安全。(怪我の危険性が非常に少ない) ② 自分で削らなくて良いので、簡単。とにかく楽が出来る。 ③ 箱形の鉛筆削り器の場合は、鉛筆の削りカスが散らからないので、後始末の掃除が簡単。 ④ 鉛筆削り器で削った鉛筆と、カッターで削った鉛筆に、パフォーマンスの差がほぼ無い。 寧ろ楽が出来る分、描く作業に集中出来るので、制作が捗る。 ⑤ 持っている鉛筆先端の形状が全て揃うので、眺めていて気持ちが良い。
大体、大まかですがこの様な感じです。こうして見てみると、ご期待をして頂きました様な、大して深い理由はございませんね‥‥(笑)
本当に個人的な主観で恐縮なのですが、私にとりましては、実はこの⑤が結構大きな比重を占めていたりします(^_^;)
道具がピシッと揃っていると、アイロンを当てたシャツを着て仕事に向う時の様な、『よ~し、やるぞっ!』 と言う新鮮な気持ちになる事が出来て、私の場合、とても制作意欲が増します‥☆ミ
以上、鉛筆削りのご利用を皆様にお奨めして参りました私ですが‥、最後にこちらも申し上げます。
鉛筆の削り方、削る為の道具の選択は、人それぞれ。 皆、自由です!(*^-^*)
どちらが正しくて、どちらが間違い、と言う事は決してありませんので、色々試されて、あなたに合う道具を是非見付けて下さい。
道具は使い様ですから、あなたの使い方次第でどの様にもなります。
あなたが最も心地良いと思われるものをその都度選び、上手に使い分けて、さらに快適に制作を進め、絵を楽しみましょう!(#^.^#)
今回、『デッサン鉛筆の削る作業はカッターナイフでないと駄目!』 と言う誤解を解きたくて、敢えて鉛筆削り器をお奨め申し上げました。
鉛筆削り器は、日々進化しておりますよ!(笑)
長いお話を最後までお付き合い、お読み下さいました方、本当に有り難うございました★★
因みに私は‥‥? デッサン鉛筆については、現在は専ら鉛筆削り器に手伝って貰う派です(*^_^*)