頼れる良きモデル 👏
こんにちは! 蒸し暑い日が続いておりますが、皆さま如何お過ごしでしょうか?
私のご近所では、蝉の声がチラホラと聞こえ出しました。
梅雨明けも 段々と近づいて参りましたね…☀
さて、今回は…。
久々に 『 鉛筆デッサンの描き方 』 を 掲載させて頂きたいと思います!(^_^)-★
【2023年2月12日追記・その他のデッサンの描き方】
⚫︎ vol.1 ドラえもんの縫いぐるみ編
⚫︎ vol.2 ティッシュボックス編 )
⚫︎ vol.3 ガラスのコップを持つ左手編 )
⚫︎ vol. 4 ワインボトルと玉ねぎ、タオル、スプーン編)
⚫︎ vol. 5 イラストの制作で 色、濃淡表現を磨く )
⚫︎ vol.6 椎茸(パッケージ入り)編
先日のレッスンで、ご生徒様の とも子さん(大人の女性)が、ご自身の手のデッサンをして下さいました(^_^)✍
現在 とも子さんは、お仕事のスキルアップの為に、デッサンを主にして絵のお勉強をして下さっております。
大学入学試験や、その他の芸術・美術系の実技試験では、『 自分の手のデッサン 』 をしなさい、と言う出題が 多々ございます。
( この場合は、描く為に使う利き手ではなく、反対側の手をモデルとするのが一般的です。 )
その様な訳で、今回は、手のデッサンを掲載させて頂く事に致しました★彡
少しでも あなたのお勉強のご参考になれましたら幸いでございます(^-^)♬
最後には、毎回ご恒例となりました 動く画像 も掲載をさせて頂いておりますので、是非合わせてご覧下さいませ。
これまでに掲載させて頂きました 『 デッサンの描き方 』 につきましては、下記のページにてご覧頂けます。
『 ドラえもんの縫いぐるみ編 』 では、画材についてのお話にも触れておりますので、宜しければご参照下さいませ。
● デッサンの描き方vol.1 ~ドラえもんの縫いぐるみ編~
● デッサンの描き方vol.2 ~ティッシュボックス編~
先ずは、完成作からご覧下さいませ…m(_ _)m☆
( ※ 画像クリックで拡大表示されます。 )
それでは、描き始めて参ります!(^_^)★★★
デッサンのモデルは、左手です。 ガラスのコップ ( グラス ) を持ったポーズにしてみました。
これと同じポーズでも、例えば、持っているものが紙コップですと、手の平側の表情は全く見えなくなります。
描写対象が減れば、必然的にその分、描写の難易度は下がり、制作は楽になります。
しかし、楽なモチーフを選び続けていると、デッサンの上達速度も減速してしまいます(^_^;)ゞ
描く力を身に付ける為、細部まで良く観察する事の出来る目を持つ為には、
『 ちょっと難しいけど、描けるかなぁ‥? 』 と思う様なモチーフにも、頑張ってチャレンジしてみる事も必要です(#^-^#)」★
と言う事で、今回は描く部分が多くなる様に、ガラスのコップを持つ事に致しました(笑)
この他に、透明のペットボトルなどもお奨めのモチーフです。 中に液体が入っていれば、さらに難しい練習が出来ますね。
先ずは、モチーフをこの紙の中のどの辺りに、どのくらいの大きさで描くのかを考えながら、全体の形を軽く取ります。
この段階では、私は3B鉛筆を使用しております。
未だデッサンに慣れておられない方や、間違えた線を多く引いてしまいそうな方には、
後で綺麗に消す事が出来る 2B、B 辺りのご使用をお奨め致します。
( 濃い色の鉛筆は、なかなか綺麗に消し切る事が出来ませんので、使用する場合は、筆圧や描き過ぎに注意して下さい。 )
今回の制作は、F4サイズの水彩画用紙(ヴィファール・細目)を使用して行いました。
鉛筆は、三菱鉛筆から発売されているデッサンの為に作られたハイユニを使用し、
消しゴムは、文字消し用の普通のプラスチック消しゴムのみを使用しております。
練り消しゴムは一切使用致しません。 画材のご参考までにどうぞ(^-^)
では次からは、軽く色と陰影を付けて参りますよ-☆★
先に描いた全体の形をもう1度見直し、線を整えた後、雰囲気を掴む為にHB鉛筆で軽く色を置きました。
この初めの段階から、光が差して来ている方向( 光源の位置 )、影の出来ている位置を正確に捉えて、描写してゆきます。
コップ、手、腕の部分の着色(描写の線)をご覧下さいませ。
形の外側に、鉛筆の描線がはみ出しているのがお分かり頂けますでしょうか?
陰影を付けて行く過程では、モチーフの形(輪郭線)を意識して、はみ出さない様に気を付けながら描く必要は全くありません。
はみ出した部分は、最後に綺麗に消しますので、この様に、どんどん思い切って描き進めて参りましょう(^-^)★
そうする事で、大きな伸び伸びとした絵が描ける様になりますよ。
( はみ出さない様に意識し過ぎると、委縮したデッサンになってしまいます。 )
まだまだ、はみ出しながら、描いて参りますよ(^-^♪
HBを中心に、B、2B、H、2Hなどの色々な濃さも加えて、重ねて参ります。
未だこの段階では、濃い鉛筆の使用は控えましょう。
初めから濃い色の鉛筆を沢山使用してしまいますと、粗い絵肌になって、これ以降の繊細な陰影を付ける事が難しくなってしまいます。
そして、3H、5HなどのH系統の芯の硬い鉛筆は紙肌を傷めてしまう原因となりますので、初めの段階での多用は、出来るだけ控えましょう。
基本的な陰影表現を作る際は、HB前後の濃さのご使用をお奨めさせて頂きます(^-^)♡
と申しております私ですが…。 次の制作段階で、事件が起こってしまいました…!(笑)
陰影を付けながら、形も少しずつ修正しております。( 親指の角度や爪の形、腕の太さなど )
HB鉛筆で、さらに影部分の色を濃くしているつもりだったのですが、何故だか変なムラが出来てしまい、
『 変だなぁ… 』、『 何だか濃いなぁ… 』 と感じつつも、そのまま描いておりました。
そして、ふと手に持っている鉛筆を見てみましたら…。 間違えて 3B鉛筆を持っておりました!!Σ(◎_◎;)
HBを使っているつもりで、ひたすら3Bで描いていたと言う、お恥ずかしいお話でございます(;´∀`)~★
そのお陰で、特に親指部分の影が変な風に濃くなり、ガラスのコップの底部分も、影の色を濃くし過ぎてしまいました…。
とは言え、やってしまったものは仕方がございません…。 これも良い経験になりました(;^。^)ゞアハハ
失敗から復活した良い見本となれます様に、このまま描き進めます!(笑)
濃く描き過ぎてしまった箇所は、プラスチック消しゴムでその上をトントンと叩く様にして、余分な鉛筆の粉を取り除き、色を薄くしました。
その後、全体への着色にはH、2H、5H、6H、を使用し、影の部分にはHB、B、2B、F を主に使用して 陰影を深めました。
手や腕の輪郭線部分に当たる箇所や、親指とコップの境目など、形をハッキリとさせたい箇所には、F 鉛筆 を使用しております。
形の描写がボンヤリしてしまった箇所は、ピンピンに尖らせた鉛筆の先端を使用して描くと、キリリと鮮明にさせる事が出来ます。
その際の鉛筆の使い方のポイントですが、 鉛筆は紙に対して垂直に立たせる様にして持ち、描いてゆきます。
( 逆に、紙に対して鉛筆を寝かせた状態で持ち、芯の腹を使って絵肌を擦る様な描き方をすると、ボンヤリした描写になります。 )
1番暗い影色の部分に、もう少し深みを付け加えたいと思いましたので、7B鉛筆も軽く使用致しました。
コップのハイライト ( 1番強い光が当たっている箇所 )は、プラスチック消しゴムでしっかりと消して真っ白にし、強い光を表現致しました。
そして、最後の仕上げの作業 を行います。
最初の段階で、はみ出して描いていた余分な描線や、周囲( 余白 )に付いてしまった汚れを、プラスチック消しゴムで綺麗に清掃致します。
余白の部分の汚れを綺麗に消す事で、とても作品の見栄えが良くなるんですよ★ミ
作品の男前・女前度が必ず上がりますので、是非 この清掃作業は忘れずに行って下さい(笑)
以上で、今回のデッサンは 完成 とさせて頂きます!(^-^)★☆ミ お疲れ様でございました。
続きまして、細部の描写確認も出来ます様に、ズームアップのお写真も掲載させて頂きます(^。^♪
今回のデッサンを描いてみまして、ご参考までに 私が描き辛かった箇所 も申し上げますね(^-^;ゞ
親指の第1関節が曲がっている形と、その先にある爪の形、指先の形、爪と指先との位置関係でございました。
最後に動く画像を掲載させて頂きましたので、こちらをご覧頂きますと、これらの形を何度も微妙に描き変えているのがお分かり頂けるかと思います(^_^;)☆
どんなモチーフを描く時も、常に注意して頂きたい事がございます。
それは、『 モチーフの形は、輪郭線で捉えない 』 と言う事です。
輪郭線が作る形を追って、モチーフの形を捉えようとしていると、描き進めるにしたがって 必ず全体の均衡が取れなくなってきます。
位置関係や、全体の形のつじつまが合わなくなってしまうのです。
モチーフは常に、 『 立体物 として捉える 』 事が大切です。
物体とは、沢山の面の集合体である、この事を忘れ無いでいて下さい。
描き始める前に、先ずは、この物体はどんな構造で、どんな面の構成で組み立てられているのだろうかと、よく観察して下さい。
文字だけでのご説明では少し分り辛いかと思いましたので、下記に画像も添えさせて頂きます(^_^)★
それでは、大変長らくお待たせ致しました。
最後に、お約束の 動く画像にて、制作過程をもう1度ご覧下さいませ… m(_ _)m
手のデッサンは、また形を変えて、何か致してみたいと思います(笑)♪
本日は長い記事を最後までお付き合い下さいまして、有難うございました!(#^-^#)★☆★