第2回【ワークショップ】写真資料で描く『お手軽スケッチ』 🏞📸😊✍️

お手軽にスケッチを

 

こんにちは!

今回は、2 ワークショップ(体験型 実技講習会)
開催致します(^^)

このワークショップは、集会イベントの開催では無く
このブログを介しての『在宅型ワークショップ』でございます
「お家時間」の一助になれましたら幸いでございます🏡🎨

どなた様も、身近なお道具のみで
簡単にお楽しみ頂ける内容となっておりますので
是非 あなたもお家からご参加下さいね✏️(^-^)💕

 

 

フロッタージュのワークショップ 北野田絵画教室 葉っぱ

【参照】第1回ワークショップより(フロッタージュの制作例)

 

1ワークショップは、
 遊びながら学ぼう、楽しいフロッタージュ
と題し、

絵画技法の一つであるフロッタージュを知って頂き
実験的な遊びを重ねながら、その技法を学んでいきました(^_^)✨

そして、第2回となります今回のワークショップ

 

 

ボールペン画

ボールペン画

 

「写真資料で描く『お手軽スケッチ』」と題しました

今回のワークショップでは
ボールペン
を用いたスケッチ(写生)を取り扱います
(^-^)

 

基本的にスケッチとは
「目の前にある対象物を描く」ものなのですが
このワークショップでは描く対象物に写真資料を用います。

写真資料を用いれば、風景を描く場合は現場に出掛けずに
いつでも どこででも、お家に居ても楽しめます。
旅の思い出を連作で描き綴っていくのも素敵ですね。

対象物が人物や動物等の生き物なら
モデルさんに静止していて頂かなくても
気兼ねなくじっくり時間を掛けて描く事も出来ます(笑)

スケッチを練習したり楽しむ事は
写真資料を用いても出来るのです✨

目の前に描く対象物を用意できない場合は
臨機応変に写真資料でスケッチを楽しみましょう(*´-`)❣️

 

先ずは初めに、「スケッチとは何か」
「スケッチの目的とは何か」のお話をさせて頂きます。

そして、お道具のご紹介に続き、
写真を利用したスケッチの方法
私の作例を通してご解説して参ります。

【作例のラインナップです】

🐱猫スケッチ 6点+ おまけ1点
🌳風景スケッチ 2

 

気負わず、ゆっくりご覧頂けますと幸いでございます。
あなたのご制作の一助になりましたら幸いでございます💕

(今回も長~い記事になりました!(^_^;)

 

それでは、始めて参りましょう(#^.^#)/

 

 

ペンスケッチ(風景)

ペンスケッチ(風景)

 

英語のスケッチ(sketchという言葉は
日常で頻繁に使われておりますね。

それと同じくよく使われている美術の言葉に
ドローイング(drawing もあります。

どちらも素描(簡略化して描いた絵)と言う意味で使われますが
いずれも絶対的な定義が無く、その作品に対しての呼び方の違いは
作者や鑑賞者に委ねられるところが多いのが実情です。

しかしながら、明確に分けてみると以下の様な特徴が有ります。

スケッチの方は、即興的な写生その場での対象物の様子や
作者の記憶を描き留める『覚え描き』
の要素が強いです。

一方、ドローイングは、
素描(作者の確認、覚え描き、練習)だけにとどまらず
画材を問わず密度を高くして
描き込んだ絵に対しても使われています。

💡参照:油彩画の様な本格的に描いた絵はタブローと呼ばれます。
本制作の為に構想として描く下絵はエスキースと呼びます。
(どちらもフランス語)

基本的にどちらにも共通する事は、目の前にある対象物を描きます。

 

スケッチをする目的は、作者が目視の認識だけでは理解しきれない
対象物の特徴をより深く理解する為です。
スケッチは、誰かに見せる目的で行うものではありません。
作者自身の為に行う練習を兼ねた行為ですから
『失敗したらどうしよう
』等と心配せずに、どんどん描いて下さいね。
描けば描くほど前進しますよ💪✨

 

 

秋明菊と南天のペン画1

ドローイング作品『秋明菊と南天』

 

ご参考までに、以前に掲載致しました私のドローイング作品
(インクを用いたつけペン画)をご紹介致しました記事が
ございますので添えさせて頂きます。

この記事の中では、①ドローイング、②クロッキー、
③スケッチの3つの違いに言及しております。

ペンで描こう!ドローイング
『大根の中抜き・秋明菊と南天の実』編

 

さてさて、前置きが長くなりましたが
それでは使用するお道具のご紹介を差し上げますね
(^。^)/★

 

 

使用画材

使用画材

 

ご覧の通り、『画材』と改まって呼ぶ様な
特別なお道具はございません
(^_^)

小さなスケッチブック1と、文房具店等で簡単に手に入る
黒色のボールペン数種類のみでございます。
ボールペンはいずれもジェルインキタイプです。

私は3種類、使用してみました✨

① ボールペン(細字)0.38
② ボールペン(極細字)0.28
③ 100円均一のボールペン(普通字)0.5

制作例のご紹介に続いて
対象物の捉え方・描き方のご解説をして参ります。

私の趣向から、猫のスケッチが多目ですがご容赦下さいませ(笑)

 

 

【スケッチ モデル】桃黒ちゃん

【スケッチ モデル】桃黒ちゃん

 

先ずは、お友達の愛猫、桃黒ちゃんをスケッチしてみました(^-^)

こちらの作品は、外出先で待ち時間が出来た際に
スマートフォンに保存していたお写真を見ながら
膝の上で描いたものです。
作業時間は
10分未満でございました。

 

 

ボールペンスケッチの様子

ボールペンスケッチの様子

 

💡 使用致しましたボールペンは、①の細字0.38です。

このタイプのボールペンは
描いている最中にペン先にインクが溜まってきて
度々急にボタッと紙に落ちるので、定期的に
ティッシュペーパーでペン先を拭きながらの作業が必要です。

スケッチをこの状態で終えてしまうと白猫にしか見えませんので
後日、線を描き足して完成させました(*^_^*)

 

 

ボールペンスケッチ(講師・16.5×12㎝)

ボールペンスケッチ(講師・16.5×12㎝)

 

無心に毛並みを表す線を描き入れていく作業は、心地良いもので
私が動物を描く事が好きな理由は
この辺りも一つの要素になっています
(*´-`)💖✨

では、実際の描写作業をご覧頂きましょう

お次のモデルさんにご協力頂きますよ(笑)

↓↓↓↓↓

 

 

スケッチモデルさん(Mr.小太郎)

モデルさん(Mr.小太郎)

 

なかなか複雑なポーズですよね?

でも大丈夫👌
どんな複雑な形の対象でも簡単に捉える方法(コツ)があるのです。
それは、美術的な捉え方です。
次の図解で詳しくご説明致しますね(^_^)

私のワークショップ(レッスン)では
美術的(アカデミック)なデッサンの描き方でアプローチ致します。

美術的な捉え方とは
初めに、
対象物の全体像・ボリューム(量感)を掴み、
そこから細部の描写へと迫ります

作品画面全体の水準を上げながら、完成へと向かっていきます。

💡を独学で描かれている方の中に
「顔などの一部分(細部)から描き始めて
部分的な完成を繋ぎ合わせていく描き方」を
されている方をよくお見受け致します。

上達者で無い限り、この様な部分的な描写の連鎖で
制作を進めますと、必ず最後には構図や対象物の
バランスを崩して終了してしまいます。

美術的な捉え方(分析)、描き方(形の組み立て方)を覚えれば
どんな複雑な形のものでも簡単に描ける様になります
(#^_^#)💪💕

 

 

形の捉え方

形の分析図

 

下記の手順が、この場合の美術的なアプローチです。

【形の捉え方(分析)

① 何頭身かを測って見る

先ずは、この猫の体の大きさを把握します。
縦の長さを知る為に、頭の大きさを基準に見て(赤色の印)
何頭身なのかを目分量で測り、数えます。
図の様に見ると、縦の長さは約4頭身だと分かりました。
(青色の印)

② 横幅も確認する

縦の長さに対して、横幅も確認します。
スケッチなのであまり厳密さには拘らず
『横幅の方が縦よりも短いな
』と
それくらいの感覚的な捉え方で大丈夫です。

③ 対象物の動性を捉える

モデルの動性(ムーブマン、動きの方向性)を確認します。
動性は静止しているものにも存在します。
(💡 動性の詳細説明は『デッサンの描き方』シリーズ
解説しております。)
黒矢印がこのモデルの主な動性です。
この角度に注目しながら、描写をします。

④ 上下を等分に分ける中心にあたる位置(緑色の線)
目視で見つけておきます。

緑の線に、右後ろ足の先が重なっているのが分かりますね。
これで、右後ろ足を描くべき位置が割り出せました。
(💡 厳密なデッサンをする場合は、左右を等分に分ける中心線も
見つけておくと尚描きやすくなります。)

 

以上を目安にして、描いていきます(^^♪

 

 

ペンスケッチ、描き始めの様子

ペンスケッチ、描き始めの様子

 

私の描き始めの様子です。

先の観察を元にして、先ずはこの紙の中の
どの位置に、どれくらいの大きさで描きたいのかを決めます。

その目安として、作画に影響しない程度の軽い線で
上下左右に軽く印を付けました。
この範囲内に収まる様に描きます。

印が何処にあるのか見えますでしょうか?
分かりやすい様に加工致しました画像も添えますね。

↓↓↓↓↓

 

 

描く位置の目安として付けた印

描く位置の目安として付けた印

 

小さくこちらにを付けています(^-^)

この印を目安に描いたスケッチが、次の画像です。

 

 

ボールペンスケッチ(講師・16.5×12㎝)小太郎

ボールペンスケッチ(講師・16.5×12㎝)小太郎

 

の目印には左耳の先端がくる様に。

の目印お尻の端っこを。

の目印右後ろ足の先端を。

の目印背中の一番外に出っ張った部分を。

さらに詳しく、描き進めた順番をご紹介致しましょう(^_^)✍️

 

 

描き進めた順番(講師)

描き進めた順番(講師)

 

からまで番号を付けました。
この順番で私はペンを運んでいき、全体を捉えました(^_^)✨

描き始める前の分析は複雑でしたが
実際にスケッチする時にはとても単純な作業です
(^-^)-

このスケッチには、画材画像②の極細字0.28ボールペン
使用致しました。

一気に強い力で決定的な一本の線は求めずに
軽い力で正しい線を探しながらサラサラと何度も線を引いています。

 

 

ペンスケッチ(部分アップ)

ペンスケッチ(部分アップ🔍)

 

全体の形が取れましたので
このスケッチは一旦ここでペンを置き、終了と致しました。

毛並みや模様の描き入れは
また時間が取れた際の楽しみにとっておきます(笑)

さぁ、次も描き進めた順番を添えたスケッチを
ご紹介させて頂きますよ!
(^^)

 

 

【スケッチ モデル】トラちゃん

【スケッチ モデル】毛布に包まれたトラちゃん

 

 

ボールペンスケッチ(講師・16.5×12㎝)

ボールペンスケッチ(講師・16.5×12㎝)

 

 

描き進めた順番(講師)

描き進めた順番(講師)

 

こちらは私が描き進めた順番です。
細かく分けてみました(^-^)

全体のボリューム(上下左右)を目測で大まかに掴み、
先ずは包まっている毛布の角度(❶、)と
猫の頭頂部()から描き出しました。
この角度が決まれば、他の位置決めの作業が楽になります。

先の眠る猫と同じく、全体の形を軽い筆致の線で捉え描きしてから
細部を描き込み、仕上げました。

部分アップ🔍

部分アップ🔍

 

猫ちゃんスケッチが続きます!(笑)

モデルさんのお写真とご一緒に、作例数点をご紹介させて頂きます💖

 

 

【スケッチ モデル】大吉くん

【スケッチ モデル】大吉くん

 

お友達のニャンコちゃん、大吉くんでございます。
手編みの猫ちぐらに入ったお姿がなんとも可愛くて
描きました
(*´-`)💕

 

 

ボールペンスケッチ(講師・16.5×12㎝)

ボールペンスケッチ(講師・16.5×12㎝)

 

こちらも先のスケッチも、②極細字0.28を使用致しました。

極細字のボールペンは繊細な表現が出来ますが
インクの出が遅いので、個人的に早い描写に使うには
あまり適さない印象を受けます。

逆に考えると、ゆっくりした筆運びで描くには適していますね

 

 

ボールペンスケッチ(講師・部分アップ)

ボールペンスケッチ(講師・部分アップ)

 

 

【スケッチ モデル】ラジータちゃん

【スケッチ モデル】ラジータちゃん

 

こちらはロシアのお友達の愛猫、オッドアイが美しいラジータちゃん。

なのに目を閉じた寝顔を描いてしまいました(笑)
可愛かったので、つい
(*´-`)💕

 

 

ボールペンスケッチ(講師・16.5×12㎝)

ボールペンスケッチ(講師・16.5×12㎝)

 

使用ボールペンは、①の細字0.38です。

 

 

ボールペンスケッチ(講師・部分アップ)

ボールペンスケッチ(講師・部分アップ)

 

 

【スケッチ モデル】ぱっちゃん

【スケッチ モデル】ぱっちゃん

 

こちらは黒い前髪がキュートな、ぱっちゃん(*´-`)💖

どのポーズも素敵なのですが、左上の
魅惑的な座り方のポーズを選んでスケッチ致しました(笑)

 

 

ボールペンスケッチ(講師・16.5×12㎝)

ボールペンスケッチ(講師・16.5×12㎝)

 

こちらも②の極細字0.28を使用して描きました

 

 

ボールペンスケッチ(講師・部分アップ)

ボールペンスケッチ(講師・部分アップ)

 

以上、猫スケッチを纏めてご紹介させて頂きました(#^.^#)🐾

 


 

それでは、ここからは 風景スケッチ🌳2のご紹介と
その描き進め方をご解説させて頂きますね
✍️💕

 

 

使用したお写真(講師撮影)

使用したお写真(講師撮影)

 

こちらは私が以前に訪れた天王寺公園(てんしば)内の
お花屋さんでございます。
当時は何気無しに記念に…と撮影しておりましたが
今見返してみると絵になると思いましたので
スケッチしてみました
(^.^)💐

 

 

ボールペンスケッチ(講師・16.5×12㎝)

ボールペンスケッチ(講師・16.5×12㎝)

 

使用したボールペンは画材画像の③普通字用0.5100円均一)です。
先に使用していた細字のボールペンとは違って
ペン先が太い事も理由と思われますが
インクの出方が物凄く速いです!
(^_^;)
どんどんインクが下りて来るので、作業が忙しかったです(笑)

 

 

ボールペンスケッチ(講師・16.5×12㎝)

ボールペンスケッチ(講師・16.5×12㎝)

 

風景スケッチの制作手順もご紹介致しますね!✍️💕

 

 

描いた順番

描いた順番

 

【描き進めた順番】

全体のボリュームを掴む為に
先ず屋根の一番高い場所の線()を引き、
続いて地面に着地している一番低い建物の線()を
スッと引きました。
これで、建物全体の描くべき幅が決まりました。

次に、屋根の下側の線()を引き
入り口の位置を決める為に左右を分けるの線を引きました。

その後は、画面の中心から各部分を描いて全体を仕上げました。

私は全体のボリュームを掴んだ後
作品の中心部分から描き進めましたが、
骨格となるの位置さえ決まれば
自分が興味を持った部分から描いていっても大丈夫です。

 

 

部分アップ

部分アップ🔍

 

私は人や動物を描くのが大好きです(#^-^#)💕楽しい!

 

 

部分アップ

部分アップ🔍

 

風景スケッチのご紹介を続けますね(*´-`)
次の作品が最後です!

 

 

スケッチに使用した写真資料(写真集より)

スケッチに使用した写真資料(写真集より)

 

こちらのお写真は、私の好きな写真集から
スケッチの資料として拝借致しました。
ギリシャの風景です。

左側に居るロバと、奥で梯子の上を歩く猫が可愛くて
このお写真を選びました
(^^)

 

 

ボールペンスケッチ(講師・16.5×12㎝)

ボールペンスケッチ(講師・16.5×12㎝)

 

このスケッチにも、インクの出方が速くて描く作業が忙しい
ボールペン③を使用致しました。
速くペンを動かす私には、合っているかもしれません
(笑)

 

 

資料写真と完成作品

資料写真と完成作品

 

 

作品の部分アップ🔍

作品の部分アップ🔍

 

それでは、制作過程をご紹介致しますね(^_^)

仕上げまで撮影を致しましたので、解説と共にご覧下さいませ!

 

 

ボールペンスケッチの制作過程(講師)

ボールペンスケッチの制作過程(講師)

 

【描き進めた順番】

この作品の軸となるほぼ中央にある木の幹と
奥の地平線の位置を決めます。

幹の左右にある主役(ロバ、梯子と猫)の位置も捉えます。

全体の陰影の調子を掴む為に、1番濃い色の部分から
手を入れてみます。

木の葉(描きやすそうな位置から)を描き始めます。

木の葉の描き進めと同時に、地面に出来た
木の影も描いていきます(全体の陰影バランスを確認する)。

木の葉の描写が足りないと感じましたので
木の葉をさらに描き足しました。

画面全体の濃淡にメリハリが無く、ぼんやりした印象なので
ロバに暗さを描き足し、完成と致しました。

 

と、この様にして描き進めました(#^_^#)

 

 

ペンスケッチ(風景)

ペンスケッチ(風景)

 

地面の木陰の描写が雑になってしまいました…(笑)
初めからもう少し丁寧に線を描けばよかったと最後に反省(;^_^ゞ
この反省は次に活かしたいと思います!(^_-)-

 

 

ボールペンスケッチ(講師・16.5×12㎝)

ボールペンスケッチ(講師・16.5×12㎝)

 

はい(^-^

以上で、今回の2回ワークショップ終了とさせて頂きます👏

お疲れ様でございました🍵

 

 

さて、如何でしたでしょうか。

私のスケッチは、あくまでも一つの作例でしかございません(^_^)💕
線の描き方、表現の仕方は、十人十色✨
其々にお好みも違いますから、選ぶ題材も多種多様です。

最初にお話しさせて頂きました様に
スケッチの目的は先ず、自分自身の為ですから
思い切って『描く事』を自由に楽しんで下さいね。
描けば描く程に発見に出会え、必ず前進致しますよ(^^)💕

 

長時間お付き合い下さり、有難うございました(^_^)❣️

ではまた、お会い致しましょう!!(^^)/~~~★✨

 

眠るたぁたちゃんスケッチ

 

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